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「聞こえる。貴方が私を闇の中から解き放ってくれたの?」
少年が少女に答えようとした時。
「そうさ、俺の仕事を邪魔したのはこいつだ」
少女のそばから、声が聞こえました。今迄少女に取り憑いていた死神が少年に話しかけたのです!
「この子を助ける為に、お前は自分の命を使い切ってしまったようだ。代わりに、お前の命を神の元に届けよう。」
そう言うと死神は大きな声で笑い出しました。
そして、少年の側に近付いていきました。
しかし、少年の顔を見たとたん、死神は苦痛の表情を浮かべました。
「お前はすでに、神に命を捧げたのか…。」そう言うと死に神は唇のはしを持ち上げにやりと笑いました。
「お前の命は今は生かしておいてやろう。お前には俺からも贈り物をしよう。これから先も、
そしてお前の子供達も同じ運命を生きていくだろう。」
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